幅広い世代が悩む外反母趾
外反母趾は、ハイヒールを履く女性に多いと思われています。
しかし、近年ではライフスタイルが変化し、さまざまな年齢層で筋力が低くなっていることなどから、幅広い世代が悩むものになっています。
外反母趾になると、足の親指の付け根が変形したり、痛みが起きたりします。症状がひどくなれば、靴を履いたり、歩いたりすることに苦痛を感じる人もいます。
そこで今回は、外反母趾とはどのような状態なのか、症状や対策などについて、わかりやすく解説します。外反母趾は接骨院の施術で悪化を防ぐこともできます。
外反母趾はどのような状態?
まず外反母趾とは、どのような状態かを説明しましょう。
母趾とは、足の親指を指します。この母趾が外に反った状態のことを外反母趾というのです。
母趾は、指先から第二関節、そしてくるぶしまでが直線状に繋がっています。しかし、母趾が外に反ってしまうと、直線状に繋がらず、関節が曲がってしまうのです。そのため、親指が大きく変形したように見えます。
外反母趾は変形に伴う痛みだけではなく、母趾が正常な状態ではないため、踏み込む力が弱くなったり、体重の負荷が偏って、偏った負荷がかかった部位に痛みが生じたりする場合もあります。
外反母趾の症状
外反母趾に多い症状は痛みです。
骨の変形に伴う痛みでは、変形した骨が神経を圧迫したり、炎症を起こしたりする場合もあります。
また痛みをかばうために、体のほかの部位に偏った負担がかかり、足の母趾以外の箇所に痛みが起きる場合もあります。痛みをかばうために、筋肉が硬くなり、腰痛や肩こりを伴う人も少なくありません。
腰痛や肩こりは、外反母趾によって歩き方を正常に保てない場合にも起きやすいのです。
骨が変形しているだけであれば、大きな問題はありません。しかし、痛みを伴ったり、ほかの症状があったりする場合には、外反母趾を改善するための対策を取りましょう。
原因は
では、どのような原因で外反母趾になってしまうのでしょうか。
外反母趾の原因は一つだけではありません。ただ、多くの原因は歩き方や姿勢にあるといわれています。
歩くときに、つま先から足を下ろしていたり、足全体が地面についていたりする場合には、母趾に大きな負担がかかります。これが原因となって、外反母趾が起きやすいのです。
また、内股や歩幅の狭さも母趾に負担がかかりやすく、外反母趾になりやすいといわれています。
さらに、サイズの合わない靴や、つま先を締め付けるような靴を履いている時間が長い場合には、母趾への圧迫が強くなり、外反母趾に繋がる場合があります。
またハイヒールのように、つま先だけに負荷がかかりやすい靴も原因の一つです。ただし、靴に余裕がありすぎても、足全体が地面についてしまうため、外反母趾になりやすくなります。
外反母趾は、一度だけの負荷で起きることはほとんどありません。多くの場合、日常的に大きな負荷がかかり続けることで発症します。
また、母趾の変形を補う筋力がなかったり、正しい姿勢で歩いていなかったりする場合にも外反母趾が起きやすいといわれています。
女性だけとは限らない
外反母趾と聞くと、ハイヒールを履く女性に多いとイメージするかもしれません。
確かにハイヒールの負荷によって外反母趾を起こす人は多いです。
しかし、近年では男性や子どもも外反母趾を起こすケースが増えています。
合わない靴を日常的に履いていたり、つま先に負担がかかる歩き方をしたりしている人が多いのです。
また、時代や生活の変化に伴い下肢の筋力が低くなっていることで、これらの負担を補えない人も多くなっています。
つまり、外反母趾は誰にでも起きるというわけです。
外反母趾は接骨院で改善できる
ここまで、外反母趾の症状や原因について紹介しました。
辛い外反母趾は、接骨院で予防や改善できることを知っていますか?
予防
外反母趾の原因の一つに、正しい姿勢で歩いておらず、偏った負担がつま先にかかることが挙げられます。
接骨院の施術では、一点の痛みや症状だけを改善するのではなく、姿勢を正しく保てるようにできます。
足全体が地面についたり、歩幅が狭くなったりすることを改善し、正しい姿勢で歩けるようになれば、外反母趾を予防できるのです。また、正しい姿勢は外反母趾が起きる原因の根本的な解決にも繋がります。
対策
すでに外反母趾になってしまい、痛みなどの症状がある場合でも、接骨院で改善できる場合があります。
骨の変形が始まっている母趾に適切なテーピングを行うことで、正しい位置に固定するのです。
テーピングをしながら生活することで、骨の変形の進行を防ぎ、外反母趾を改善します。
偏った負担には
接骨院の施術は、外反母趾だけを改善するのではありません。
外反母趾の痛みをかばおうとして、ほかの部位に偏った負担がかかり、腰痛や肩こりなどが起きている場合には、接骨院の施術によって改善が期待できます。
偏った負担がかかった筋肉は、過緊張が続き、血流が悪くなっている場合が多いです。接骨院では、施術者が直接体に触れてマッサージなどを行い、凝った筋肉をほぐしてくれます。
そのため、外反母趾の痛みによってかかった偏った負担を減らしながら、外反母趾そのものをテーピングで対策することで、全体的な改善を目指せるのです。
整形外科での治療が必要な場合は
外反母趾は接骨院の施術で予防や改善が可能です。
しかし、状態によっては、整形外科での外科的治療や投薬が必要な場合があります。
・骨が完全に変形している
・日常生活が困難な激しい痛みがある
・痛みだけではなく、痺れを伴う
などの症状がある場合には、整形外科を受診しましょう。
場合によっては、変形した骨に外科的治療が必要な場合があります。
また接骨院では痛み止めなどの投薬ができないため、処方箋を必要とする投薬を希望する場合には整形外科を受診しましょう。
まとめ
今や女性だけではなく、幅広い年齢層が悩むといわれている外反母趾。症状がひどくなれば、整形外科での外科的治療が必要になる場合もあります。
しかし、外反母趾は症状が悪化しないうちに、接骨院で施術を受ければ改善できるものもあります。また接骨院では外反母趾によって偏った負担がかかった筋肉の痛みや凝りの改善も期待できます。
つま先を圧迫した靴を履くことが多かったり、正しい歩き方をしていなかったりするなど、外反母趾を引き起こす原因が気になる場合には、接骨院で早めの対策を取ってみてはいかがでしょうか。